小児歯科 治療の流れ
初診時の流れ
お話をお聞きします
いきなり診療用のユニットには座りません。専用の部屋でご相談事や、お困りの事を伺います。そして、当院の方針や、虫歯に対する基礎知識をご説明いたします。
診療の流れ
トレーニング
最初の歯医者さんの場合、お子様にとっては怖いものです。特に、耳鼻科等に行った経験がありますと顕著な場合があります。相模原敬友会歯科では、治療が難しいお子様に対しては、スタッフが5回程度を目途にトレーニングを行います。お口の中に入る器具を触ってもらったり、いろいろな音を聞いてもらって慣れてもらいます。
診療の流れ
レントゲン撮影
子供の歯は小さく隣の歯との接触が緊密なため、マイクロスコープを使っても見落とす場合が多いのです。よってレントゲンによる虫歯の有無の確認は非常に大事です。ただし、スタッフが素早く撮影します。そして被ばく量は極めて低いのでご安心ください。
診療の流れ
治療です
原則母子分離で治療を行います。治療にはマイクロスコープを用います。根の治療が無ければ、原則4回程度で終了いたします。
原則的に、歯に詰め物をする場合には、ラバーダムを装着してから行います。
診療の流れ
メンテナンス
歯科衛生士と歯科医師によるメンテナンスを行います。
治療について
レジン充填
虫歯が神経まで行っていなく、かつ隣の歯との接触点が保たれている場合
麻酔をします
ラバーダムをします
虫歯の部分を削ります
接着剤を塗布して光で固めます
歯科用のハイブリッドセラミックスを充填して光で固めます
形態修正をします
ラバーダムをはずします
乳歯冠
広範囲に虫歯が広がっている場合。または神経を取った乳歯
ラバーダムを装着します
虫歯を取り除きます(麻酔必須です)
適合するサイズの乳歯冠を試適する
ラバーダムを外します
セメントで装着します
乳歯が虫歯になると、隣の歯と接触する部分が欠けます。そうなると、歯は後ろから前に動きます。それを防ぐ事を主たる目的としています。つまり、永久歯の歯並びになるべく影響しないためにこの様な冠を使います。材質はステンレススチールでアメリカスリーエム社の製品です。尚、ジルコニア製の白い乳歯冠もございますが、健康保険給付外です。
シーラント
初期う蝕または、虫歯になる前に行います。
酸処理または、レーザー処理を行います
溝にシーラントを流し込みます
健康保険給付対象です
外れてしまっても、それまでの間に、フッ素イオンの放出が行われますので、歯を強化する事が出来ます。
保隙(ほげき)
隙間を保つという意味です。しかし、この概念は乳歯を何らかの原因で抜いてしまった時の事です。
乳歯の前歯はそれほどではないのですが、乳歯の奥歯を抜いてしまうと、必ず、その後方に有る歯や、生えてくるはずの歯は、前方に移動して生えてくるのです。
例えば、第一乳臼歯(D)という歯があります。この歯は1歳半程度で生えてくる歯です。そして抜けるのが10歳程度の小学生中学年になります。この8〜9年の間に、何らかの原因で失ってしまうとどうなるでしょうか。
乳歯にはもう1本第二乳臼歯が有ります。そしてこれは第一乳臼歯の後ろにあります。さらに6歳になると、永久歯である第一大臼歯が生えています。
これらの後方に有った歯が全て前方に移動してしまうのです。後方に移動することはございません。
人間の場合、永久歯に生え変わる時の順番ですが、多くは前歯が生え変わり、そして、1番後方に永久歯が生えて来ます。そしてその間にある、乳歯が6年間をかけて生え変わるのです。
よって、もしも乳歯を早期に失ってしまい、奥歯が前に移動をしてしまうと、乳歯が生えてくるスペースが無くなってしまうのです。
そうなると、永久歯は外側か内側に生えてしまったり、生えてこられなくなってしまいます。
それを防止するのが、保隙(ほげき)なのです。保隙装置としては、クラウンループやバンドループが一般的です。その他には、義歯の様なタイプもあります。
乳歯に設置する保隙装置は健康保険が適応されます。
移動してしまった歯を、再度元の位置に移動させるのは、矯正治療が必要になります。この場合は保険外となります。
コラム
ラバーダムの必要性
ラバーダムとは、薄いゴム製のシートを使い、治療する歯だけを露出させる器具です。用途としては歯の根の中の治療に使われる事が多いです。しかし、小児歯科においても非常に重要な治療補助器具です。
以前は、健康保険の診療報酬がありましが、現在では廃止されてしまいました。しかし、敬友会の小児歯科で虫歯の治療をする場合は、必ず行います。
尚、追加費用はございません。
ラバーダムを行う場合には麻酔を行います。
・湿気を防いで樹脂の接着力アップ
・唾液の侵入を防ぐ
・虫歯の部分の取り残しを防ぐ
・舌や頬を傷つけない
歯の間にも歯茎があります。そこにちょうど、虫歯があるのです。そこの虫歯を取り残すのが大きな問題なのです。
レントゲンの必要性
乳歯は、見た目で虫歯があるかどうかは、余程、虫歯が大きくならないと分かりにくい傾向があります。そこでレントゲンの撮影が必要です。
小児のレントゲン撮影は、素早さが求められます。しかも正確なポジショニングが必要です。よって、専門性が要求されます。
見た目では虫歯が無いように見えますが、レントゲンを撮影しましたら合計8本の虫歯がありました。
麻酔をします
乳歯の治療でも、痛いものです。相模原敬友会歯科では、神経の有る歯を削る場合には、必ず麻酔をします。
麻酔をする場合、お子様に痛みを与えないような配慮をいたします。ただ、治療後に2時間程度、唇等がしびれますので、誤ってその部分をお子様ご自身が、噛まないように保護者の方は注意をお願いします。
笑気ガスによる鎮静
小児歯科では多く用いられている方法です。精神を安静にさせることで治療を安全に行うための方法です。
笑気ガスは全身麻酔に用いる亜酸化窒素ですが、このガス単独で意識がなくなる事はありません。個人差がありますが、ぼんやりとした心地のよい楽しい気分になり、痛みへの感覚が鈍くなります。
治療のあと、ガスは速やかに体内から排出されますので、鎮静状態からの回復も早く、副作用などの心配もありません。
また、嘔吐反射の強い方に使うと、嘔吐をしにくくなります。
保険適応です。