歯髄再生治療(歯髄移植)

歯髄再生

歯の中には、歯髄という中身があります。通称神経と呼ばれていますが、細胞も有れば、血管もあります。

この歯髄という組織には非常に大きな特徴があります。

歯髄はとても弱い組織なのです。直ぐ壊死してしまうのです。つまり神経が死んでしまうのです。原因としては、大きく2つあります。1つは、虫歯のように細菌が歯髄に感染してしまった場合です。もう1つは、交通事故や転倒で歯を強くぶつけた場合です。


この様に歯髄が死んでしまうと、この歯髄を取り除いて、歯髄があった部分に人工物を充填する治療を行うのが現在行われている治療です。これを根管治療と呼びます。この根管治療をしっかり行えば、歯は使えます。しかし、問題もあります。それは根管治療は根の先の孔である、根尖孔を塞ぐ必要があるのです。そのために、歯の内面を削る必要があるのです。これにより歯の強度が落ちるのです。


よって根管治療をしてある歯は、長年使っていると、歯根という部分が折れてくる事があるのです。


また、小学生の前歯の様な場合、歯根が未完成で歯が生えてきます。そして歯が生えてから数年かけて、歯根を完成させます。この歯根を完成させるのが、歯髄の役目なのです。

もしも、この段階で歯髄を失う事になると歯根は未完成のままになってしまう場合が多いのです。そればかりか、感染がコントロールできずに、早期に抜歯になる場合もあります。


小学生でこの様な事が起こる原因は、転倒等による外傷です。


この様な原因で歯髄を失った歯に、もしも歯髄を再生する事ができれば、再度の象牙質の添加が起こり歯根が完成したり、削った歯の部分が再生される可能性があるのです。

その技術が、もう現実になっているのです。


厳密にいうと、その歯の歯髄の再生ではありません。親知らずや、乳歯の様な抜くことができる歯から歯髄を採取しそれを培養して、歯髄が失われてしまった歯に歯髄移植を行うのです。


相模原敬友会歯科の経営母体である、医療法人社団敬友会は、まずは小机歯科医院でこの歯髄再生の治療をスタートさせました。


この技術は、国立長寿医療センターの中島博士が開発した方法で国費が投入された研究の結果によります。それを、小机歯科医院では技術供与という形で実現させました。


もしも、歯を折ってしまったり、どうしても歯髄を再生を希望の方は、相模原敬友会歯科にご相談ください。適応になるかどうかの判断をさせていただきます。


なお、実施施設は、横浜市港北区の小机歯科医院(厚生労働省届け出:第二種再生医療実施施設)で行います。





生えたての永久歯を折ってしまうと
生えたての永久歯を折ってしまうと
歯髄(再生)移植イメージ